「植木屋は松ができれば一人前」と言われるほど小難しいイメージのある松ですが、そんな事はありません。
ゆっくり時間をかけれる方であれば、ご自身でも剪定することは可能です。
松の特性を理解して、ポイントを押さえればどなたでも簡単に行えますので、チャレンジしてみましょう。
5月から7月に行なうみどり摘みについては以下を参照。
松を剪定するには
針葉樹の松を剪定しないと、うっそうと古葉がたまり虫の住処となりやすく病気になりやすいので、少なくても1年に一回はお手入れすることが望ましいです。
植木屋に依頼せず、自分でチャレンジしたいという方は以下があれば便利です。
- 先の細い木鋏
- 松ヤニで汚れても良い服
- 脚立・シートなど補助道具
1.剪定鋏でも木鋏を選ぶ
松の剪定の最重要ポイントでもあるように、芽を確認しながら切るという作業で必要なのが「先の細い鋏」です。太いものだと芽まで一緒に切ることがありますので、できれば揃えておいて下さい。
お勧めは以前の記事でも書いたように、岡恒のA型が「安くてどこでも売っていて」良いと思います。というかこれで十分。
岡恒の植木鋏は、どこのホームセンターの園芸用品売り場でも販売しており丈夫で使いやすいです。
ほぼ同じ形状のD型は、握り部分が少し小さいので女性や手の小さい方向けです。
2.以外に汚れる松ヤニ対策
松ヤニは汚れるだけなら良いですが、ベタベタしますし取れにくいものですから、汚れても良い服装で作業しましょう。
私は安物の薄いヤッケを着て作業しています。また、手首は手甲など・頭は帽子などで保護するとほぼ完璧です。
3.足元は三脚で、掃除をしやすいように養生シートを
脚立はできれば4本足ではなく、園芸三脚を選ぶと安定感が増します。また細かいところでも立てやすいので、値段はちょっと高いですが4脚で不安な方はぜひ購入してみて下さい。
以下の商品リンクは、足置がついているタイプで一番安くお勧めです。ホームセンターで販売している三脚はほとんどステップがついておりません。
松の剪定方法
道具の用意ができたら、剪定を始めましょう。ここでは、一年伸びきった秋から冬の年一回程度の松を想定しております。
松の剪定ポイントは、
- 上から下へ、奥から手前へ
- 枝元近くの芽を生かす
- 枝先はYで残す(なるべく)
- もみあげ(古葉をむしりとる)
以上を頭で理解し体を動かせるように、作業しましょう。
1.高木の剪定は高いところから
脚立を立てないと作業できない樹木は上から順に行います。特に松は古葉を落としていくために下から行うと掃除が二度手間になってしまいます。
奥から行う理由も同様です。奥を仕上げて手前を行う、仕上げたところはきれいなままで松ヤニもつきにくい。
ちょっとした事ですが、作業効率を考えながら作業を行いましょう。
2.なるべくコンパクトに仕立てること
「どうしても大きくしたい・お金と時間は気にしない」という方以外はコンパクトに仕立てるようにするのが理想です。
見た目は人の好みがありますが、上や横へ伸ばしすぎると手間が増えるということですから、あまりお勧めはできません。
そのためには、剪定場所をなるべく幹に近いところの枝の元近くの芽を生かしましょう。
3.枝先はできれば二股で残す
剪定の基本はYで残す、これを意識していくと全体的にバランスがとれた透け具合になります。
4.もみあげという古葉落とし
古い葉を手でむしりとることを「もみあげ」をいい、残す芽についた葉を残して古葉をとってしまいましょう。
まとめ
結論からいいますと、松の剪定は難しいことはありませんが簡単でもありません。なにせ他の樹木よりも手がかかります。
時間をかけさえすれば誰でもできるはずですが、ここでは初心者についての説明ですので細かなところは省略しております。
一度寒さが厳しくない秋に、お手入れされてみてはいかがでしょうか。
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