寒い冬の間に行う庭木への施肥のことを寒肥といい、休眠期に遅効性肥料を施すことでゆっくり分解され、植木の新芽が動き出すころに効果があらわれます。
それでは植物にはどのような肥料を施せばよいのでしょうか。まずはそれらを知ることで、寒肥えの重要性を理解することが出来ると思います。
肥料の成分について
植物の生育に欠かせない栄養分として、窒素・リン酸・カリが非常に重要で、これらのことを肥料の3要素と呼んでいます。
それでは、それら3要素はそれぞれどのような働きをしているのかを調べてみました。
窒素(N)
一般的に葉肥と呼ばれていますが、多く施しすぎると枝葉が軟弱になってしまう恐れがあるため注意が必要です。
リン酸(P)
花つきや果実の色や味をよくする成分で、花肥・実肥と呼ばれます。花木類に効果的です。
カリ(K)
繊維を強くする茎肥・根肥と呼ばれ、窒素・リン酸によって作られた養分の運搬と備蓄する働きがあります。
肥料の種類について
3要素を含む肥料の中でも、ホームセンターで販売されている一般的な肥料について成分比とともにみていきましょう。
油かす
窒素肥料。緩効性で窒素成分が多いのが特徴でニオイも少なく扱いやすい。
N:P:K=5:2:1
魚粉
油かす同様、窒素成分を多く含む肥料。その名のとおり魚の粉なので少々臭いあり。
N:P:K=8:5:1
骨粉
リン酸肥料。牛や鶏や豚などの家畜の食肉部位以外を乾燥させ粉砕した粉。リン酸を多く含むがカリの配合が必要。
N:P:K=3:20:0
鶏ふん
リン酸を多く含む肥料。バランスがよく緩効性のため寒肥に非常に適しているが、臭いがある。
N:P:K=3:6:3
草木灰
カリ肥料。これは速効性肥料ですが、石灰同様アルカリ性のため酸性土壌のph調整にも使えるすぐれものですが、寒肥には不向き。
N:P:K=0:3:7
寒肥の方法について
先ほどの肥料の中で、遅効性・緩効性のものを用意する。そしてお庭の植木に必要なものをチョイス。
例えば、以下のように庭木を育てたいなら
- 枝葉を多く元気にしたい→油かすor魚粉
- 花や実を多く楽しみたい→骨粉or鶏ふん
上記のようにご自信の望むような肥料を用意することが大事です。そして施肥方法。
施す樹木の枝先の真下に施すようにします。また以下のような方法があります。
- 肥料と土を混ぜ全面に施す全面施肥
- 数箇所深めの穴を掘って入れる部分施肥
- 溝を円形状に掘ってその溝に入れる環状施肥
手間がかからず量の調整が楽な方法が部分施肥なので、部分的に行うのがよいでしょう。
まとめ
「最近、実や花つきが悪い」
「もっと大きくしたいし元気になって欲しい」
そんな庭木でお悩みなら、ぜひ寒肥を行ってみてください。手間も少なく自分でやれば費用もそんなにかかりませんのでおすすめです。
年に一回くらい、ご自信で大切なお庭の植木に元気の素を与えてみてはいかがでしょうか。
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